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【日本百名山 深田久弥著 「82 塩見岳」より】 |
塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めでも、その中の塩見岳を見落すことはないだろう。
登山の対象としての南アルプスは明治末年に開かれたが、その頃の少数の登山家はまだ塩見岳という名を知らず、これを間ノ岳と呼んでいた。白峰山脈の同名の山と区別するため、赤石の間ノ岳と呼んでいた。おそらく仙丈から赤石まで続く山稜の間で、最も顕著な三千米峰であったからだろう。
また荒川岳とも称された。三峰(みぶ)川上流の一支流南荒川が、この山から発しているからである。しかし荒川岳という名前も、同じ山脈上に別にあるのでまぎらわしい。そこで間ノ岳も荒川岳も大正初年に廃されて、以後もっぱら塩見岳が用いられるようになった。しかし塩見岳という名は新しい発明ではなく、ずっと古くから山麓には存していた。
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塩見岳という名は、おそらく山麓の名前と関係があるのだろう。鹿塩川沿いには、大塩、小塩、塩原などという部落があり、その中心地は鹿塩である。鹿塩から塩川に沿って少し上がった所に塩湯という食塩鉱泉がある。その含有量は一リットル中に二十五グラム(海水は三十グラム)、わが国最高の強食塩泉だそうである。昔はこの地方で食塩の製造が行われたというが、この奥深い山中で、海の塩より山の塩に頼ったのは、まるで日本のチベットのような土地である。
こんな風に塩に縁の深い山村を登山口に持つ山が、何かのゆかりで塩見岳と呼ばれるようになったのは、想像にかたくない。
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三伏峠小屋キャンプ場を望む |
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塩見岳山頂直下の岩場を登る(1) |
塩見岳山頂直下の岩場を登る(2) |
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塩見小屋売店です |
登頂後、塩見小屋で乾杯 |
塩見岳西峰 山頂にて |
塩見新道分岐です |
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Yahoo!地図より |
■カーソルセットで航空写真の表示 |
■カーソルセットで航空写真の表示 |
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後 記 |
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塩見岳への山行の楽しみは、
○日本で一番高い峠、三伏峠があること
○山頂から眺める富士山はどこの山から眺めるよりもすぐれている(深田久弥)といわれていること。
の二つがありました。10月の上旬、紅葉にはまだ早いと思いましたが出かけて来ました。鳥尾林道では、紅葉はまだまだの感じでしたが、三伏峠では黄葉真っ盛りで、その美しさは感動ものでした。写真では今一つ黄葉の美しさを表現できていないのが残念です。
三伏峠では、三伏峠小屋キャンプ場にテントを張り、夜半からの土砂降りの中、一夜を過ごすことができました。これも良き思い出かな。この雨の影響か、翌日は小雨の中の登りとなり、山頂はガスに包まれ、視界は全く利きませんでした。雷鳥に慰められながら山頂に30分ほど滞在しましたが、富士山を眺めることはできませんでした。
下山時には、青空が見え隠れし始めましたが、富士山には残念な日となりました。小雨とガスはまたこいよと塩見岳からのメッセージと受け取り、下山しました。
次回は、山頂から富士山を眺めることができるように準備して行きたいと思います。 (2012.10.14)
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内 容 |
コース概要 |
日程 |
2012年 10月06日(土)
~07日(日) |
●(行き) [10月6日]
自宅(10/5 22:45) ⇒ 小黒川PA(仮眠02:30-05:15) ⇒ 鳥倉林道P場(7:30)
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【鳥倉林道駐車場8:00 → 鳥倉登山口(8:45-8:50) → コル(9:50) → 水場手前(休0:10) → 水場(10:50) → 三伏小屋C場 12:00】
●(2日目) [10月7日]
【① 三伏小屋C場 5:50 → 本谷山(6:50-6:55) → 塩見新道分岐(8:00-8:05) → ◇塩見小屋(8:25-8:35)
→▲塩見岳(9:40-10:20) → ◇塩見小屋(11:10-11:30) → 塩見新道分岐(11:40) → 本谷山(12:55-13:05)
→ 三伏小屋C場(14:20-15:05)
②三伏小屋C場 15:05 → 水場(15:45) → コル(16:15) → 鳥倉登山口(16:55-17:05) → 鳥倉林道駐車場17:45】
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●(移動) 鳥倉林道駐車(18:05) ⇒ (309㎞) ⇒ 自宅(24:55) |
天気 |
10/6 :晴時々曇
10/7 :雨のち曇 |
山名 |
塩見岳 (しおみだけ)
3,047m |
山域 |
赤石山脈 |
入下山地 |
鳥倉林道駐車場 |
メンバー |
単独 |
メモ |
1泊2日
三伏小屋キャンプ場泊 |
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三伏峠から望む、塩見岳 |
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